素人がエアコンの取り付けをしても大丈夫?

エアコンの自己設置について、通常エアコン取り付け業者に依頼する事をおすすめ致しますが、費用を節約したいという理由で自分で取り付け工事をする方もいます。確かに、一般の家庭用エアコン設置に関しては、法的に特定の資格を要求されることはありません。正確な手順に従って丁寧に設置を行えば、基本的には自己設置も可能です。しかし、自己設置にはいくつかのリスクが伴います。エアコンの設置工事には複雑な手順が含まれており、経験と技術が不足していると、エアコンの性能不全や安全上の問題を招く可能性があります。特に配管の接続ミスは冷媒漏れの原因になり、修理に高額な費用がかかることもあります。

資格が必要な作業のケース

コンセントの移設・増設 電気工事士の資格が必要とされる電気工事にあたります。
電源の接続 エアコン用の専用電源が必要な場合、資格が必要な工事が発生することがあります。
冷媒管の取り扱い 特に冷媒の回収や充填を行う場合、冷媒回収業務型指定訓練修了者の資格が必要になることがあります。

素人がエアコン取り付け工事をした際のトラブル

エアコンの自己設置を試みる際には、多くの落とし穴が存在します。素人がエアコンを取り付ける際に起きがちなトラブルとその予防策について具体的な例を挙げて説明します。

構造部材の損傷 エアコンの配管を通すために壁に穴を開ける作業は、家屋の構造に深刻な影響を与える可能性があります。特に柱や筋交いを誤って傷つけると、建物の耐震性に問題を生じさせることがあります。
真空引きの不備 エアコンの配管を接続した後に行う真空引きは、エアコンの性能に直結する非常に重要な工程です。この作業が不完全だと、冷媒ガスが適切に機能せず、最終的にはエアコンの効率低下や故障を招くことになります。
電圧の不一致 エアコンの電源接続において、家庭のコンセントとエアコンの要求する電圧が一致していないと、故障の原因になります。この種の電気工事には、適切な知識と電気工事士の資格が必須です。
起動不良 設置が完了してもエアコンが作動しない場合は、配線の接続ミスや内部の破損が疑われます。取り付け説明書に沿って作業をしていたとしても、未経験者が細かい部分を見落とすことは十分にありえます。

エアコンの自己設置は表面上のコスト削減にはつながるかもしれませんが、多くの隠れたリスクをはらんでいます。自分で取り付ける際は、これらのトラブルを事前に理解し、万が一に備えることが大切です。

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